【令和8年度改正】青色申告の控除額が最大75万円に!
改正ポイントをわかりやすく解説

令和8年税制改正解説 青色申告特別控除

青色申告の控除額が最大75万円に!改正ポイントをわかりやすく解説

2026年4月 / 個人事業主・フリーランス向け

令和8年度の税制改正で、青色申告特別控除の仕組みが大きく変わります。最高控除額が65万円から75万円にアップする一方、要件も変更されます。令和9年分の確定申告(2028年提出分)から適用されるため、今から準備しておくことが大切です。

そもそも青色申告とは?

青色申告とは、複式簿記などできちんと帳簿をつけて、それをもとに正確に確定申告する方に対して、税金の計算上「特別控除」という優遇措置が受けられる制度です。

対象となるのは、事業所得・不動産所得・山林所得がある個人の方です。給与所得だけの会社員の方は対象外となります。


改正前と改正後の比較

改正によって控除額の区分がどう変わるか、まとめました。

控除額の変化(最高額)
改正前の最高額
65万円
改正後の最高額
75万円
アップ幅
+10万円
条件 改正前 改正後
複式簿記+電子申告+優良な電子帳簿保存(または電子取引データ保存) 65万円 75万円 +10万円
複式簿記+電子申告(上記以外) 65万円 65万円 変わらず
複式簿記+書面(紙)で申告 55万円 10万円 大幅ダウン
簡易簿記
(前々年収入1,000万円以下など要件あり)
10万円 10万円 変わらず
注意:紙申告の方は要注意!
これまで複式簿記で帳簿をつけながら、書面(紙)で申告していた方は、控除額が55万円から10万円に大幅ダウンしてしまいます。電子申告(e-Tax)への切り替えが急務です。

75万円控除を受けるための3つの条件

最高の75万円控除を受けるには、次の3つをすべて満たす必要があります。

1
複式簿記で帳簿をつけること仕訳帳・総勘定元帳などを正確に記録する方式です。
2
e-Tax(電子申告)で確定申告することインターネットを使ってオンラインで申告する方法です。
3
優良な電子帳簿保存、または電子取引データの保存のいずれかを行っていること詳しくは下の「優良な電子帳簿って何?」を参照ください。

優良な電子帳簿って何?

国税庁が定める「優良な電子帳簿」とは、仕訳帳や総勘定元帳などの帳簿データが次の条件をすべて満たしているものです。

  • 修正・削除した場合にその履歴が残ること
  • 帳簿どうしが互いに関連付けられていること(例:仕訳帳と総勘定元帳がひもづいている)
  • 取引日、金額、取引先などで絞り込み検索ができること
  • 日付や金額を範囲指定して検索できること
  • 複数の条件を組み合わせて検索できること
ポイント:多くの会計ソフト(freee、マネーフォワード、弥生など)は、これらの要件に対応したプランがあります。現在お使いのソフトが対応しているか確認してみましょう。

いつから変わるの?

令和9年分(2028年提出分)の確定申告から適用されます。今年度分の申告はまだ現行ルールです。ただし、電子帳簿保存の準備などには時間がかかるため、早めに動くことをおすすめします。


今すぐやっておきたいこと

  • 紙(書面)で申告している方 → e-Taxへの切り替えを検討する
  • 会計ソフトを使っていない方 → 対応ソフトの導入を検討する
  • 電子帳簿保存に対応していない方 → 優良電子帳簿の要件を満たすか確認する
  • 不安な方 → 担当の税理士に相談する
まとめ:この改正は「デジタル化をもっと進めてほしい」という国の方針が背景にあります。電子申告・電子帳簿に対応することで控除額アップのメリットを受けられます。逆に、紙申告のままでいると損をする可能性があるため、この機会に見直しを検討してみましょう。